2004/08/26

週刊文春 2004/9/2

文春図書館 今週の三冊 佐藤哲也 『熱帯』 書評




『佐藤哲也は、毎回、「他の何にも似ていない」オリジナルの物語を創り出し、それを独特のユーモアでくるんで、提供してくれる、そういう作家です。この作家と同じ時代に生きることができ、そしてその作品を母国語で読めるということを、僕たちはもっと誇ってもいいと思います。』


ミステリーレビュー『グラスホッパー』千街晶之氏の書評


2004/08/23

サンデー毎日 2004/8/29

サンデーらいぶらりぃ 一冊の本 『グラスホッパー』




「密集した場所にいるバッタは色が変わり、より遠くまで飛べるようになり、凶暴にもなる。「槿」のせりふです。人間ほど密集して生活している動物はあまりいない気がするんですよね。ならば、人を減らしていかなくてはならない殺人者の物語のタイトルがグラスホッパーであってもいい。人間はこんな世界で暮らしていくしかないけれども、ちょっと異常であるって認識した方がいいと・・・・・。


殺人の場面もこれまでより具体的に書きました。グロテスクなことを書きたかったのではなくて、描写しないのは怠慢かな、と思い、挑戦したつもりです。」



2004/08/19

an・an 2004/8/25 No.1426

著者インタビュー 伊坂幸太郎 「グラスホッパー」



「殺し屋のナンバー1を決めるというものは、これまでの映画にもあるけれど、僕は今まで読んだことも見たこともないものが書きたかった。だから、殺しのシーンだけでなく、彼らの日常生活についても描きました」



伊坂さんのオススメの不穏な匂いのする3冊





「殺し屋」


  • 「殺し屋」

  • ローレンス・ブロック 著 田口 俊樹 訳

  • 文庫本 ¥ 830






「不意の声」


  • 「不意の声」

  • 河野 多恵子






「素晴らしい世界」1


  • 「素晴らしい世界」1.2

  • 浅野 いにお

  • コミック ¥ 560



2004/08/18

小説すばる 2004/9

著者インタビュー 『グラスホッパー』




『ノワールのような、人間の本質的で残酷な側面を提示しよう、というものではないつもりなんです。こんなに人が死んで、殺し屋がたくさんでてきているにもかかわらず、ある種爽快な雰囲気すら作れるんじゃないか、と思ったんですよね。爽快さって、理屈じゃないですし』


2004/08/17

Cut 2004/9 No.169

いま最も注目すべき作家の新作は、奇妙な殺し屋たちの物語。




映画や音楽などサブカルからの引用が物語で重要な役割を果たす点が、村上春樹さんと共通する部分もありますけど。


「よく比較されるんですが、ぼくはほんとに村上春樹さんを読んでないんです。でも『やれやれ』っていうフレーズが取り上げられるように、村上春樹さんって社会との距離をある種、超越したところから見つめているんじゃないかなって思うんですよ。ただ、ぼくはそういうスタンスが取れないんです。それに比べるとぼくは結構、真面目なことを書いてるんじゃないかって気がしてて。いわゆる根性みたいなものを、ぼくらはバカにして生きてきたんですよね。頑張ってやるよりは、ちょっと脇にいたほうがいい、と。たぶんそういうスタンスが、『やれやれ』という言葉に非常に近い気がするんですが、ただ、そうやって育ってきたぼくらは、いま意外と物事に一生懸命関わっていこうとしてるんじゃないかと思っているんです。さっきの『それでも生きていく』と一緒で。ただ、まともなことをいおうとすると恥ずかしいので、出力するときに歪みがかかる。それがユーモアだったり肩透かしだったりするんですけど。だからいっていることは普通のことで、そこに照れが入ってズレて、それが個性と取られているのではないかと最近自己分析してますけどね」



2004/08/16

2004/08/11

ウォーカープラス東京 2004/8/17号

『グラスホッパー』インタビュー


Tokyo Walker 2004/8/17 掲載記事




登場するのは"ナイフ使いの名手"、飛び降りや首吊りを促す"自殺屋"、気配を消して車道やホームで人の背を押す"押し屋"。作者自身が、誰と誰が戦って誰が勝ち残るのか執筆中には決めていなかった、と語っているだけに、展開は実にスリリングだ。前作「チルドレン」とは、また異なる読後感をもつ読者も多いだろう。


「別に日和(ひよ)ったわけではないですけど『チルドレン』の時は僕、本が出る前はさほど不安じゃなかったんですよ。自分の子供だとしたら、彼はクラスの中でもうまくやっていけるだろうな、と思った。その点『グラスホッパー』はちょっと心配で、できることなら教室を覗きに行きたい気分です」



2004/08/07

MINE 2004/9

Book Salon Interview 『チルドレン』




『現実もそうだけれど、人はそれぞれにそれぞれの暮らしなり、大げさに言えば人生があるわけですよね。そういう一人ひとりの存在感みたいなものが僕はすごく好きなんです。それを伝えられるミステリーをこれからも書き続けていきたいですね。』


2004/08/06

週刊文春 2004/8/12・19

私が繰り返し聴く3枚のCD




①ザ・ルースターズ「THE ROOSTERS」『去年、ボーカルの大江慎也がライブをやったと知り、感動のあまり、『チルドレンⅡ』という短編を書いてしまいました。②斉藤和義アルバム全部③ソニー・ロリンズ「ソニー・ロリンズ Vol.2」