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2007/01/08

朝鮮日報 2007/1/7

『魔王』とはどのような小説なのか




『死神の精度』が ※1『魔王』に現われ、主人公の安藤の周りを徘徊するシーンがある。『死神の精度』を先に読んでいる人なら「安藤は死ぬんだな」と気付き、結末を想像するだろう。読者を差別する意地悪ないたずらのようだが?

「それはわたしの小説の読者に対する小さなファンサービスみたいなものだが、実は小説を1つ書き終えるたびに登場人物と別れるのがつらくて、別の小説に登場させることがある。死なない千葉を、複数の別の小説の死の場面に繰り返し登場させることで"人が死ぬからといって世の中が終わるわけではない"というメッセージを伝えたかった。世の中と未来に対し、それぞれの責任感を促したと思ってもらってもいい」



※1 誤表記。正しくは千葉が・・・


2006/07/10

本demand

キッカケの素 「作家 伊坂幸太郎」 特集。





ご自分で脚本を書こうと思ったことは?



最近、自分の小説の映画化の話があった時に、「脚本をやりますか」と言われて、その時に、頭にいろいろなアイディアが浮かんで、これを脚本にしたら面白いんじゃないか、と一瞬だけ興奮したんですが(笑)、それをやったら小説を書かなくなっちゃいそうで。それに、脚本って主に会話しかないから、それになじんでしまうと、小説の地の文とか書けなくなるような恐怖もあるんですね。ですから、やらないと思います。


いざ読もうとしても、「何から読めばいいのかわからない」という人も多いかと思います。本の選び方についてのアドバイスをいただけますか?



自分の好きなものだけ読んでいると、偏ってしまうのは確かですね。かといって、「あ」から順に読んでいけというのも違う気がしますし。信頼できる書評家を見つけて、読んでいくのはいいような気がしますけど。そういえば、奥泉光さんや島田雅彦さん、柄谷行人さんらの推薦書を載せた『必読書150』は、いい作品が並んでいるし、評価の理由もしっかり書かれているので、僕はとても面白かったです。僕の場合、ドストエフスキーに出会ったのが遅かったんです。若いころは「そんな有名作品は読みたくない」みたいな反発心があって。でも、読むとやっぱり、王道には王道の強さがあるというか、強固なものがあるというか...。
僕にとってはビートルズもそうで、「あんなのロックじゃない。教科書に載ってるじゃないか。イエスタデイってロックなのかよ」と思って(笑)、全然聞いてなかったんですけど、奥さんに薦められて、真面目に聞いて、「まいりました」って。古典には古典の、名作には名作の力があるんだと思います。怪しいのもありますが(笑)。



2006/02/01

新刊展望 2006/2

著者とその本 『砂漠』





伊坂作品は、時に"ユーモアと企みに満ちた芸風"とも評される。



��ズレはすごく大事。想像できるような盛り上げ方やクライマックスには抵抗があるし、少し違和感があるのが好きなんです。甘い、しょっぱい、激辛なんていうわかりやすいものではなくて、微妙でよくわからないけどおもしろい、と」



2005/10/26

Yahoo!ブックス

伊坂幸太郎インタビュー 『魔王』





――ムッソリーニはダンテの『新曲』を愛読していたそうですが、犬養の場合は宮沢賢治です。引用された詩に意外性があって惹かれました。



「小説に詩を引用したのって初めてなんですよ。『生徒諸君に寄せる』(『新編宮沢賢治詩集』所収)という詩に、<諸君の未来圏から吹いて来る 透明な清潔な風を感じないのか>という言葉があって、読んだときにはっとしたんです。僕が若いときにこの詩を聞かされたら、やっぱり、背筋が伸びたんじゃないかなって」



――そう、すごくカッコいい詩なんですが、人の心を動かす言葉には危険な一面もある。"犬養はこの魅力的な詩で若者を扇動するのではないか"という安藤の予想が、見事に的中しますよね。そこがとても怖くて。



「ついに来たかという気分ですよね。『魔王』はそういう緊迫感を感じながら書いていたんですよ。大洪水が来る、みたいな。僕自身はその洪水に抗えるほど強くないけど、洪水の中でも倒れずに立っている一本の木のようなものに興味があるんです。安藤君というこの主人公は抗いたいという意識があって、戦っていく展開になりました。」



2004/08/11

ウォーカープラス東京 2004/8/17号

『グラスホッパー』インタビュー


Tokyo Walker 2004/8/17 掲載記事




登場するのは"ナイフ使いの名手"、飛び降りや首吊りを促す"自殺屋"、気配を消して車道やホームで人の背を押す"押し屋"。作者自身が、誰と誰が戦って誰が勝ち残るのか執筆中には決めていなかった、と語っているだけに、展開は実にスリリングだ。前作「チルドレン」とは、また異なる読後感をもつ読者も多いだろう。


「別に日和(ひよ)ったわけではないですけど『チルドレン』の時は僕、本が出る前はさほど不安じゃなかったんですよ。自分の子供だとしたら、彼はクラスの中でもうまくやっていけるだろうな、と思った。その点『グラスホッパー』はちょっと心配で、できることなら教室を覗きに行きたい気分です」