2003/12/29

朝日新聞 2003/12/28

話題作で"読"正月




『最近人から指摘されて気づきましたが"(何があっても)それでも人は生きていく"ということを書きたい気持ちは、強いかもしれません』


2003/12/26

大学生活共同組合 本demand

キッカケの素 オススメの1冊






「忌中」


  • 「忌中」

  • 車谷 長吉

  • 単行本 ¥ 1500





「明るい話でもなければ、泣ける話でもありません。問題作というわけでも、かといって重々しい大作でもありません。
ただ久しぶりに、小説を読んでいて、震えてしまいました。どの短編にも、現実の事件を題材にしている部分が見受けられます。もちろんさほど、大きな事件ではありません。地味で、救われない、ごく普通の人間の半生を描いているのですが、それだけに静かな迫力が滲んでいます。この本の向こう側で、作者は息を潜め、読者を睨みつけ、『人には、こういうこともある』と突きつけてきます。鋭い眼光と、優しくも淡々とした呼吸、それを感じる小説でした」



2003/12/15

2003/12/06

このミステリーがすごい! 2004




このミステリーがすごい



  • 単行本 ¥725





『重力ピエロ』第3位

『陽気なギャングが地球を回す』第6位

12pのインタビュー



『じつは僕は、突飛な奇をてらう設定というのはあまり好きじゃないんですよ。しゃべる案山子なんか書いといてなんですけど(笑)、小説として現実的な話が好みで。ただ、淡淡とした日常を描くような作品は、僕が書かなくてもいいかな、とも思うんです。なので、地上からわずか何センチか浮いているような物語を書ければいいんです。』


2003/12/01

書店にまつわる小噺あるいは、教訓の得られない例話



  • 2003年キノベス!




キノベス10位以内に『重力ピエロ』『陽気なギャングが地球を回す』の二作品ランクインで特別寄稿。
僕と書店店員とのショートショート。


2003/11/01

アヒルと鴨のコインロッカー



「アヒルと鴨のコインロッカー」単行本



  • 2003/11

  • 東京創元社

  • 単行本

  • ¥1,575




「アヒルと鴨のコインロッカー」文庫本



  • 2006/12/22

  • 創元推理文庫

  • 文庫本

  • ¥680





引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の美青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ち掛けてきた。彼の標的は―たった一冊の広辞苑。僕は訪問販売の口車に乗せられ、危うく数十万円の教材を買いそうになった実績を持っているが、書店強盗は訪問販売とは訳が違う。しかし決行の夜、あろうことか僕はモデルガンを持って、書店の裏口に立ってしまったのだ!四散した断片が描き出す物語の全体像は?注目の気鋭による清冽なミステリ。


2003/10/28

小説推理 2003/11号

私のとっておきシネマ 『MASK』




大傑作じゃないけど、犬傑作。



『何と素敵なラストシーンでしょうか。犬的に完璧エンディング、です。僕はとても幸せな気分で劇場を後にし、翌日には妻を連れて、もう一度観にいくことになります。』


2003/10/18

小説すばる 2003/11

無人島に持っていく3つの物は?




①ドッグフード②キャットフード③きゅうり



『「人はいないけれど、犬はたくさんいる」などという叙述トリックだったときに備えて、加えて、死ぬまでに一度はドッグフードを食べてみたいと思っているのですが、機会と勇気がありません。無人島で遭難している時であれば、やれそうですし、他の人の理解も得られそうです。』


2003/10/09

別冊文藝春秋 2003/11

CD特等席






「bring 'em in」


  • 「bring 'em in」

  • Mando Diao




『勢いがあって、切実な焦燥感のようなものが滲んでいるし、近頃大量に現れている、パンクロックバンドとは一味違う気がしました。このまま、十年ぐらい、同じ音楽をつづけていったら、相当、素敵なロックバンドになるんじゃないかな、という期待も感じさせてくれます。』


2003/09/23

ミステリーズ! 2003/AUTUMN vol.2

私の一冊






「幻の終わり」


  • 「幻の終わり」

  • キース・ピータースン著・芹澤 恵訳

  • 文庫本 ¥ 735




『たしか、たまたま読んだ解説に、熱い言葉が並んでいて、それでふらふらとレジにこの本を持っていったような気がします。読みはじめたとたんに惹きつけられて、一気に読んだのをよく覚えています。とにかく、(決して、突飛ではないのに)登場人物たちに存在感があって、読んでいるだけで幸せな気分になりました。』


2003/08/18

仙台文学館ニュース 第4号

伊坂幸太郎の書斎




「ゴダールの映画について人が語る時、取り上げられる作品がいろいろあるように、僕も読む人によって、好みの作品がばらばらに分かれるような、幅の広い作家になりたいんです」



2003/07/18

小説すばる 2003/8

cafe du cinema 『狂っちゃいないぜ』




主人公(ジョン・キューザック)とラッセル(ビリー・ボブ・ソーントン)がラストで分かり合う部分について、



『ほんの短いシーンなのですが、僕はこの場面を観ると、心の底から、愉快な気分になります。
きっとこの爽快感は、小説ではうまく表現できないのではないかな、ついでにそんなことも考えたりします。』


2003/06/26

an・an 2003/7/2 No.1370

著者インタビュー 「重力ピエロ」 伊坂幸太郎




「例えば、レイプでできた子を産むべきだという人も堕ろすべきだという人もいると思うんですが、誰でも一度しか生きていないのに、『~べきだ』って決めつけることにすごく抵抗感があるんです。正解なんかわからない。だから、そうして生まれた子供を持つ幸福な家族を一つ書くことで、簡単に断定したりせず、自分で選び取っていくことが大事なんだと表現したかった」



伊坂さんのオススメの3冊をあげられています。





「MOMENT」


  • 「MOMENT」

  • 本多 孝好

  • 単行本 ¥ 1,680






「妻の帝国」


  • 「妻の帝国」

  • 佐藤 哲也

  • 単行本 ¥ 1,785






「アマリリス」1


  • 「アマリリス」1~

  • 岩館 真理子

  • コミック ¥ 530



2003/06/23

小説現代 2003/7

たぶんどちらでもない僕らが書きうる物語 ×本多孝好




12pにわたる対談。本多さんが「波」で書評を書いた「重力ピエロ」について、



『単純に身体感覚として、内容を忘れてもいいけどこれを読んでこんな感じをうけたなあって思い出せる小説が好きなんで、じつは「重力ピエロ」は僕の書きたいタイプの小説だったんですね。』


2003/06/09

別冊文藝春秋 2003/7

talking about my hero 『重力ピエロ』




『家族小説が好きなんです。ただ、好きなだけに、そこで描かれている家族が単に血縁だけで繋がっているだけでは寂しいのではないか、もっと別のもので繋がっている家族の姿を書いてみたい、と考えていました。』


2003/06/07

毎日新聞 夕刊 2003/6/6

近況 『重力ピエロ』




『春の設定により、家族の葛藤も生まれましたが、僕はそこを書かなくていい。読者もそれより先の話を読みたいのだと信じています。悩みを突き抜けた人間のカッコよさを書きたかった』


2003/05/23

小説現代 2003/6

物語を探しに Review&Interview 『重力ピエロ』




『映像と小説の表現の違いをすごく意識しています。「春が二階から落ちてきた」という最初の一文を、普通だったら季節の春が落ちてきたというふうに読むと思うんです。こういう映像では表現できないイメージというのは小説の魅力の一つだと信じているんですよ。』


2003/04/23

小説新潮 2003/5

腹立ち日記 『映画館は平和だ』




映画館でのマナーについてのエッセイ。『ああ、腹立つ』新潮文庫に収録


オール讀物 2003/5

Book Talk 『重力ピエロ』




『本当に深刻なことは陽気に伝えるべき―タイトルにはその気持ちを込めたんですが、重いことを重く書いてもしょうがない。深刻な話でも、"伊坂幸太郎"というエンジンに乗っければ、泣ける小説とは一味違うものになる、ということを試したかったんです』


2003/04/18

小説すばる 2003/5

著者インタビュー 『重力ピエロ』




『ちっともなけない感動的な話を書くことだったので、読者が読み終えたとき、喜んでいいのか悲しんでいいのか、
分からないような、でも面白かった、と感じてもらえるお話にしたかったんです』


2003/04/01

重力ピエロ



「重力ピエロ」単行本



  • 2003/4

  • 新潮社

  • 単行本

  • ¥1,575



「重力ピエロ」文庫本



  • 2006/6/28

  • 新潮文庫

  • 文庫本

  • ¥660





兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは―。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。


2003/03/26

ミステリマガジン 2003/4

ミステリアス・ジャム・セッション 第二十七回




6pのインタビュー



『小説には<謎>がつきものだと思うんです。頁をめくらせるためには、謎がどうしても必要ですよね。ただ、自分としてはいわゆる本格ミステリ風の謎を作ろうとは思っていません。むしろ、先の展開が判らないような作品を創りたいという気持ちの方が強いですね。』


2003/02/17

朝日新聞 2003/2/16

著者に会いたい 『陽気なギャングが地球を回す』




『どれを読んでもこのユーモア感覚は伊坂幸太郎だな、といわれるようになりたい』


2003/02/01

陽気なギャングが地球を回す



「陽気なギャングが地球を回す」新書



  • 2003/2

  • 祥伝社

  • 新書

  • ¥880



「陽気なギャングが地球を回す」文庫本



  • 2006/2

  • 祥伝社文庫


  • 文庫本

  • ¥660





嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。この四人の天才たちは百発百中の銀行強盗だった......はずが、思わぬ誤算が。せっかくの「売上」を、逃走中に、あろうことか同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯に横取りされたのだ! 奪還に動くや、仲間の息子に不穏な影が迫り、そして死体も出現。映画化で話題のハイテンポな都会派サスペンス!


2003/01/23

小説現代 2003/2

bookmark B型とセガールとヨーグルト




某月某日のエッセイ。永井龍男著「青梅雨」を読んで、

『「電報」という短編のラストには大笑い。「最後のオチが愛しい本」というジャンルを勝手に作って、それに認定した。井伏鱒二「ジョセフと女子大生」と、岩館真理子のマンガ「まだ八月の美術館」も同じ仲間に入る。こういうお話を読んで「それがどうかしたの」と言うような人とはあまり友達になりたくないかも。』