2007/01/08

朝鮮日報 2007/1/7

『魔王』とはどのような小説なのか




『死神の精度』が ※1『魔王』に現われ、主人公の安藤の周りを徘徊するシーンがある。『死神の精度』を先に読んでいる人なら「安藤は死ぬんだな」と気付き、結末を想像するだろう。読者を差別する意地悪ないたずらのようだが?

「それはわたしの小説の読者に対する小さなファンサービスみたいなものだが、実は小説を1つ書き終えるたびに登場人物と別れるのがつらくて、別の小説に登場させることがある。死なない千葉を、複数の別の小説の死の場面に繰り返し登場させることで"人が死ぬからといって世の中が終わるわけではない"というメッセージを伝えたかった。世の中と未来に対し、それぞれの責任感を促したと思ってもらってもいい」



※1 誤表記。正しくは千葉が・・・