2006/06/01

文蔵 2006/7

伊坂幸太郎の「人類最後の日の過ごし方」




文蔵2006/7



終末に向かうパニックではなく、小康状態の中での人間ドラマを描いたことについて。



『これについてはリアリティの演出が本当に難しくて、ずっと悩みながら書いていました。世界滅亡の発表から五年が経った世界とはいえ、あまりに皆が淡々とし過ぎているような気がして。僕が書くと何でもわりと淡々としてしまうのは持ち味でもあるので良いのですが、現実感が乏しくなるのも避けたいですから。このあたりのバランスにはすごく気を遣いましたね。設定としては、これは世界が終わっていく話ですが、結果的に読み終えた人が、何かが始まっていくような感じを覚えてくれると嬉しいです。』