2006/03/20

青春と読書 2006/4

小特集 伊坂幸太郎 それでも人は生きていく





最後は芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のイメージを思い浮かべたことについて、



『たとえ醜くても、他人を蹴落としてでも懸命に生き続けるというイメージですね。最後の話で書きましたが、子供から自殺して何が悪いんだといわれたときに、親は何がいえるのか。自殺しないほうがいいよとか、誰かが悲しむとかいったとしても、じゃあ悲しむ人がいなければいいのかということになると、また違う議論になってしまう。そのとき、「死に物狂いで生きるのは、権利じゃなくて、義務だ」といいきっちゃうことが、こういう設定ならば説得力があるような気がしたんですよね。無茶苦茶ですけど。』