伊坂幸太郎×麻雀
麻雀をやっていると統計とか確率だけじゃ割り切れないような場面って結構ありますよね。
そうなんですよ。勢いに乗っている人が、残り1枚しかないペンチャンで3面待ちにあっさり勝ったり、むちゃくちゃな裏ドラの乗せ方をしたりとか、「ありえないでしょ!」と思うことってありますから。でも、そういう〝ありえないこと〟を〝流れ〟とか〝ツキ〟ということで、みんなが納得できる場って楽しいですよね。
そんなことを踏まえて、伊坂さんにとって麻雀の魅力はどんなところにありますか?
やっぱり麻雀ってセオリーを知っていてうまい人が勝つのではなくて、さっき言ったような得体の知れない力で決まっていくところがあるじゃないですか。理屈だけじゃないところが面白いですよね。あと、「この牌が来たらハッピーだなぁ」なんて思っているところに、まさにその牌がきたとき!あの興奮は人生でもそうそう味わえないですよ(笑)。あと役満のような〝奇跡〟もね。