2009/06/02

プレイボーイ 2009/6/1 No.22

代表作「重力ピエロ」の映画化を受け、素顔に迫るロングインタビュー




重力ピエロの設定について


まず僕自身が性的なこと、セックスを官能的に美化してフィクションに入れ込んでいくことに抵抗があったんです。映画のラブシーンとか、サービスとして入れてるような感じがしてすごく嫌だったんですね。だったら逆に、性的なものの否定が根底にある話を書くのはどうだろう、と。そこから逆算して春という人の出生を組み立てて、じゃあ、彼の家族関係はと考えていった時に、「血の繋がりってそんなに大事なのかな?」と。でも、人の繋がりが大事だってことは伝えたい。血とか遺伝子の繋がりとは違う、家族の繋がりを書きたいなと考えていった結果、できあがった設定なんです。