2008/04/13

KING 2008/5 No.20

Professional long interview 山下敦弘×伊坂幸太郎



KING 2008/5 No.20


こだわり抜く山下監督と、一緒に仕事をする人との関係性を大事にする伊坂さん。全然違う仕事に対するスタンスについて



伊坂 「僕は人とすごく合わせられるんです。結構譲れるんですよ。たまたま浦沢直樹さんの対談を読んでいたら、「9割5分まで商業主義に譲っても、5分の魂があれば日和った作品とはならない」って仰ってて、僕もその考え方にかなり近いんです。「あ、それ止めます」とか、ある程度までは譲れて。でも、絶対譲れない部分もあるんですね。ただ、他の人と比べたらすごくちっちゃいとは思うんですけど。」


山下 「でも、そこが譲れなかったら成立しませんよね?」


伊坂 「成立しないと思うんですよ。ただ、その譲れない部分が何かというとわからないんですけど。逆に、9割5分譲っても、僕らしさが出せると信じたい気持ちも強いんです。僕は、仕事って信念と義理しかないと思ってるんですね。仕事を選ぶ時も、信念を持っている人か、お世話になった人と恩返しの気持ちで仕事をするか、どちらかだと思っていて。信念のある人が報われるほうが、やっぱりハッピーだと思うので、そういう企画は好きですよね。」