2008/03/20

キネマ旬報 2008/4月上旬号 No.1504

FRONT INTERVIEW No.152 KOHTARO ISAKA



「キネマ旬報」2008/4月上旬号 No.1504


映画化について



「こういう展開や場面になったんだとか、この人が演じているのかと、作られた作品に対する興味のほうが強いので、原作者として"自分の作品が壊される"といったストレスはあまり感じたことはありません。部分的には各作品思うところはありますけれど、それは僕の映画の趣味の問題だと思うんです。例えば『アヒルと鴨のコインロッカー』の場合は、僕の趣味に近い映画だった。中村義洋監督も会ってしゃべってみると世代が近いし、好きな映画も似ていましたから。またあの作品は、バジェットがあまり大きくなかったことが良かったと思います。バジェットが大きくなると、いろんな人に映画を伝えたいから原作を変えざるを得ない部分が出てきますしね。ただ僕の趣味に合わせれば、映画を作る皆が幸せになるかと言えば、そうではないでしょうし。僕自身が映画は好きですから、いい作品になってくれればいいといつも願っているんですけれど」